01
道具を場面で選ぶ
建築AIは1つの製品ではなく、業務の途中を助ける使い方の集合です。ツール選びも同じで、まず場面を決めてから探すと迷いにくくなります。
このガイドでは、調査・企画、文章・議事録、図面確認、現場、工程管理という5つの場面でツールを整理しました。汎用的なAIサービスと、Archi-Prisma Design worksが開発しているツールの両方を含みます。
自社ツールだけを並べると宣伝になってしまうため、実際の建築実務で使われている組み合わせを基準に選びました。無料で試せるものと、月額のあるものが混在しています。
名前や機能が変わりやすい領域でもあります。ここに載せた内容は確認できた範囲の紹介であり、すべての建築AIツールを網羅するものではありません。支援の全体像はAI×建築事業ページでも確認できます。
02
実務8ツールを場面別に見る
同じ「議事録を作る」という作業でも、無料の組み合わせで足りる場合と、専用ツールに任せたほうが早い場合があります。まずは場面ごとに眺めてみてください。
| ツール名 | 得意な場面 | 自社 or 外部 |
|---|---|---|
| NotebookLM | 調査・企画 | 外部(Google) |
| Mixboard | 調査・企画 | 外部(Google Labs) |
| Nano Banana Pro | 提案・パース | 外部(Google AI Studio) |
| Claude(Chrome拡張機能) | リサーチ | 外部(Anthropic) |
| 議事録・文字起こし | 議事録 | 自社提供(AI建築サークルで案内) |
| SpotPDF | 図面確認 | 自社提供(AI建築サークルで案内) |
| KAKOME | 現場・写真 | 自社 |
| COMPASS | 工程管理 | 自社 |
NotebookLM
資料を読み込ませると、要約、Q&A、マインドマップでの整理までを1つの画面でこなせます。法規や仕様のPDFが多い場面で、読む時間を圧縮できます。Google提供の無料ツールです。
サイトを見るMixboard
キーワードから複数の画像を生成し、生成した画像をさらに指示で編集できます。「屋根の勾配を変えて」のような指示で、イメージスタディを直感的に進められます。
サイトを見るNano Banana Pro
Google AI StudioでGeminiの「Nano Banana Pro」を選ぶと、パースに近いビジュアルを短い時間で作成できます。重い専用レンダリングソフトを使わずに検討案を増やせます。
Google AI Studioを見るClaude(Chrome拡張機能)
ブラウザで開いている資料やページの内容を読み取り、要約やデータ抽出を行えます。Web上の調べ物が多い担当者の下調べに向きます。
拡張機能を見る議事録・文字起こし
iPhone標準のボイスメモで録音し、文字起こしした内容をチャットAIに渡して整えるだけでも、議事録の下書きはほぼ自動化できます。専用ツールを使いたい場合、Archi-Prisma Design worksは文字起こしに特化したMOJIOKOも提供しています。
自社提供:AI建築サークルで案内SpotPDF
新旧の図面をPDFでアップロードすると、差分を自動で検出してハイライトします。目視での見比べに頼っていたチェック作業の負担を減らします。
自社提供:AI建築サークルで案内KAKOME
現場写真に指示したい範囲を指で囲むと、その場でPDFの指示書になります。電話やチャットだけでは伝わりにくい「どこを・どう直すか」を、写真の上で共有できます。
KAKOMEの案内を見るCOMPASS
工程表をもとに、プロジェクト全体の進捗と個々のタスク、納期を1つの画面で管理します。案件が並行するほど起きやすい「工程とタスクのズレ」を減らします。
COMPASSの案内を見る03
汎用と専用、選ぶ基準
汎用のAIサービスと、建築業務に特化したツール。どちらもうまく使うには、向いている場面を分けておくと判断しやすくなります。
汎用AIで足りる場面
- 一度で終わる要約や下書き
- 都度条件が変わる調べ物
- 社外に出しても支障のない一般的な内容
専用ツールが向く場面
- 毎回同じ形式で繰り返す業務(図面差分・工程表・写真指示など)
- 現場や取引先の固有データを扱う業務
- チームで同じ形式を共有し続けたい業務
迷ったら、繰り返す回数が多い業務から専用ツールを検討すると判断しやすくなります。
04
小さく試す順序
ツールの数を増やす前に、試す単位を「会社」から「1つの反復作業」に絞ります。
- 01
使う場面を1つに絞る
毎週または毎案件で発生する作業から選びます。最初からすべての場面を変える必要はありません。
- 02
試すツールを1つだけ選ぶ
上に挙げた8つから、その場面に近いものを1つ選びます。組み合わせを増やすのはあとからで構いません。
- 03
1案件で試す
従来のやり方も残したまま、所要時間と手直しの量を記録します。
- 04
続けるか止めるかを決める
速さだけでなく、確認のしやすさまで見て判断します。チームに広げる段階では、人材開発支援助成金を使ったAI研修も選択肢になります。会社としての進め方は設計事務所のAI導入、90日の道筋で整理しています。
REFERENCES
参考・公式情報
本文で紹介した外部ツールの公式サイトです。最新の機能・料金・利用条件は、各サービスの公式情報でご確認ください。