01
Archicad×AIが指す範囲
Archicad×AIは、ひとつの機能の名前ではありません。BIMモデルを扱う一連の作業を、AIやアドオンで補助する取り組みの総称です。
Archicadは意匠設計の現場で広く使われているBIMソフトで、GDLやAPIを使ってアドオンという形で機能を追加できます。ここにAIを組み合わせる方向は、大きく分けて3つあります。ひとつは、決まった手順で繰り返す操作を自動化すること。ひとつは、モデルや集計表の中身をAIに下読みさせ、確認の手間を減らすこと。もうひとつは、操作を言葉で指示できるようにする、対話的な使い方です。
どの方向も、AIが図面を勝手に確定するという話ではありません。操作の下ごしらえをAIに任せ、納まりや意匠の判断は引き続き人が持つという関係は、建築AI全体の考え方と同じです。AIと人の役割分担の全体像は建築AIとはでも整理しています。
02
AIに向く作業、人が持つ判断
Archicadでの作業のうち、どこがAIやアドオンに向いていて、どこを人が持つべきか。先に分けておくと、導入の判断がしやすくなります。
| AIやアドオンに向く作業 | 人が持つ判断 |
|---|---|
| 部屋名・仕上表など集計表の整合チェック | 納まりや意匠の最終決定 |
| シート構成や図面名称の統一 | 法規解釈の確認 |
| 修正箇所・変更履歴の洗い出し | 客先・関係者との合意形成 |
| 決まった手順で繰り返す操作の自動実行 | 図面としての最終責任 |
毎回同じ形式で繰り返す作業ほど、自動化の効果を確かめやすくなります。Archicad以外も含めたツールの選び方は建築AIツール8選でも場面別に紹介しています。
03
AI Commanderでできること
Archi-Prisma Design worksは、Archicad向けのアドオン「AI Commander」と、Pythonによる自動化の仕組みを自社開発しています。
AI Commanderは、目的に合うAIツールと使い方を、建築実務の流れから選べるようにするアドオンです。ArchicadをAIで操作する入口として、AI建築サークルの会員が利用できます。あわせて、決まった手順を繰り返すPythonの自動化スクリプトも組み合わせて開発を進めています。
できることの幅は、Archicadのバージョンや案件のデータ構造によって変わります。導入を検討するときは、まず自社のどの繰り返し作業に使うかを具体的に絞ることをおすすめします。
04
導入の勘所
会社のArchicad運用をすべて変える必要はありません。単位を「1つの繰り返し作業」に絞ると、効果を確かめやすくなります。
最初に試す作業を1つ選び、AIやアドオンに任せる範囲と、人が確認する形式を先に決めます。実際の案件で試し、かかった時間と手直しの量を記録してから、他の作業やチームに広げるかどうかを判断します。チームに広げる段階では、人材開発支援助成金を使ったAI研修も選択肢になります。会社としての進め方は設計事務所のAI導入、90日の道筋で整理しました。AI×建築の支援全体はAI×建築事業ページで確認できます。
REFERENCES
参考・公式情報
Archicadの最新機能・仕様は、開発元GRAPHISOFTの公式情報でご確認ください。